パニック障害
急に予期せぬことに直面すると、誰しもどうしてよいか分からなくなることがあります。
「パニック」に陥る、という状態ですね。この、鼓動が早くなり、冷静に物事が考えられなくなり、じっとしていられなくなり、やみくもに走りだしたくなるような反応、これは元々、敵や災害から逃げるための自然な反応のひとつと考えられています。
ところが、突然理由もなく、動悸、めまい、呼吸が苦しい、冷や汗、手足のしびれ、震え、といった症状がおこることがあれば、それはパニック障害かもしれません。このパニック発作はとても強く、死んでしまうかもしれないという恐怖を感じたり、とても苦しいものです。
そしてこの疾患は決して稀なものではなく、100 人いれば 1~2 人は経験するかもしれない病気です。
パニック障害では以下のような症状もよくみられます。
予期不安
パニックの発作が頻繁にあると、「また発作があるのでは・・」という不安感が強くなります。
これは「予期不安」と呼ばれるパニック障害の症状の一つです。
この恐怖があまりに強くなると、人前でのパニックを避けるために仕事を休んだり、辞めたりすることもあり、日常生活に支障をきたします。
広場恐怖
またパニック発作があったときに逃げられないのではないか、助けてもらえないのではないか、逆に人通りが多すぎて恥をかくのではないか、などその場所に対する苦手意識ができることがあります。
これも「広場恐怖」と呼ばれるパニック障害の一つの症状です。
この症状も強くなると、引きこもりがちになり、外出を避けるようになるので、日常生活ができなくなってしまします。
治療法
パニック発作に少しずつ慣れていくような治療や、お薬による服薬治療も効果的です。
「死んでしまうかもしれない」という感覚が現れますが、実際にパニック障害の発作で死ぬことはありません。しっかり、治療していきましょう。
(参考)厚生労働省 HP